朝ドラ「おちょやん」が自分の想像を超えていた
私は、朝ドラ(nhk 朝の連続テレビ小説)を、作品によっては録画をするほど好きです。
私が一番好きだったのは、かなり昔の作品ですが「ちゅらさん」。
出てくるキャラクターすべてに人間味あふれるストーリーがきちんとあって、見ていて感情を揺さぶられる、引き込まれる作品でした。
さて、この記事を書いている時点(2021/4/21)に放送されているのは、「おちょやん」ですね。
明治の終わりの大阪を舞台に、貧しい家庭に生まれた竹井千代が、上方を代表とする名女優へと成長していく姿を描いたドラマ、と公式サイトには書かれています。
ただ・・・
おちょやん、期待とは違っていました
放送開始当初は、子役がとてもいい演技をしていて、小学校へも通わせてもらえなくても、小さいうちから処世術を身に着け、たくましく生き抜いている千代の姿が、なかなか面白く表現されていて、「これは期待できるドラマかも」と思って、しばらく見続けることにしたんです。
ですが、しばらく見ていくうちに、「あれ」と、話の展開に少し違和感を感じるようになってきたんですよね。
弟が亡くなってもあっさり
千代と生き別れになっていた弟(ヨシヲ)のことを、ずっと心配していたのに、満州でヨシヲに会った、と話す寛治から、ヨシヲが亡くなった、と聞かされ泣き崩れるも、その夜に月を見ながら、「明日も晴れやな、ヨシヲ」と一言いうだけで、ヨシヲとの別れのシーンはあっさり終了。
あまりにもあっけなく、あんなにも思っていた弟との別れを、そっけなく表現する演出に、物足りなさを感じてしまいました。
不倫&妊娠からの離縁
千代の夫の一平が、劇団員の灯子との間に男女の関係を持ってしまい。その後、灯子との間に妊娠が発覚!
一平は、灯子とおなかの中の子供と一緒に暮らすことを決断。
千代に離縁を突き付ける。
あまりにも重い展開は、朝のドラマとしては見ていて疲れます。
まあ、史実をもとにしたドラマだと、作り手が勝手に内容を変えることは難しいのかもしれません。
でも、なぜこの人の話が朝ドラに選ばれたんでしょうね。
おちょやんのモデルについて
この朝ドラ「おちょやん」は、現実に存在した方がモデルになっているそうなので、その方について調べてみることにしました。
その人は「浪花千栄子」という方で、竹井千代のモデルとなった人です。
浪花千栄子は、自伝的エッセイ「浪花千栄子」のなかで、自身の半生を自分の言葉で書いています。
実際の浪花千栄子は、不倫と妊娠が発覚したあと、新喜劇を退団しています。
でも、現在放送されているドラマの中では、まだ千代は劇団に所属していて、離婚した前の夫と一緒に元恋人役で芝居さえしてしまいます。
この「おちょやん」は、浪花千栄子をモデルにしながら、話を大幅に変えてあり、フィクションとして描いているそうです。
どうせフィクションとして描くのなら、もっと朝ドラらしく、さわやかで朝に似合った内容に変えてほしかった。
今回の朝ドラの脚本は、あまり朝ドラにはあっていないのかも、と思って、だれが脚本を書いているのか調べてみると、なんと、私が大好きだった「下町ロケット」「半沢直樹」を手掛けた脚本家「八津弘幸」だったのです。
下町ロケットは個人的に大好きなドラマで、毎回、必ず話に引き込まれ、見逃せないドラマだったんです。
でも、なぜか「おちょやん」では、俳優が発するセリフに「わざとらしさ」がつきまとい、見ていて冷めてしまうんです。
同じ脚本家が書いているのに不思議ですよね。
でも、これと同じようなことが、前にもあったんです。
ちゅらさんは面白い!でも・・・
この記事の最初に書いたように、私は、NHKの朝ドラの中では、「ちゅらさん」が一番好きなんです。
「ちゅらさん」の脚本を手掛けているのは、岡田惠和という方。
その後の朝ドラでも、「おひさま」「ひよっこ」を手掛けています。
大好きな「ちゅらさん」と同じ脚本家だから、期待をしてみたんですが、以外にも、最初だけ見て「続けてみなくてもいいかも」と思ってしまったんです。
でも、考えてみれば、それは当然のことなのかもしれません。
脚本家の方だって、完全に「誰か一人が気に入る作品」を作り続けることは不可能だと思うんです。
作品ごとに作風は変わっていくと思うし、同じ作風だとしても、見ている人全員が納得する脚本にはなるはずがないからです。
でも、私が好きな「ちゅらさん」の評価を見ると、かなりいい評価を書いている人が多いんですよね。
だから、きっと、「多くの人の心をとらえる」脚本、というのは存在するのだ、と思います。
でも、それをすべての作品に求めるのは無理ですよね。
今まで、朝ドラに限らず様々なドラマが放送されていますが、私が心から気に入ったドラマは数えるほどしかないんです。
これからも新しいドラマが次々と生まれていきますが、私自身が「心から面白い!」と思えるようなドラマに出会えるよう、願っています。
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